当たり前のこと

私は子どもの頃から、よく出来た子だった。
宿題はするし、家事の手伝いもする。
知的障害をもつ、6つ年下の弟の世話もする。
毎日日記を書き、それを母に見せる。

保育所、小学校、中学校、高校と、私は、常にオール5だった。
学年では1位。

東北大学に現役合格し、障害を持つ子どもたちの幸せ、学校でのありよう、教師側の態度について研究をしていた。

卒業して就いた仕事は、高校教師。

なるべくしてなる職業だった。
始めの年は、臨採だったので、私の家の近くで1年働いた。
何も抵抗なく、当たり前のこととして、給料を家に全額入れた。

次の年に正規の教師となり、まじめに働いていた。
そこで、親が私に突然電話をよこし、こう言った。

「うちの家はたんぼの上にたてられているのを知ってるだろう。
家はもう土台ごと斜めになっていて、お風呂にも洗面所にも入れない。
お母さんのお兄さんから1000万円の借金をしたから、おまえが払え」

仕方ないと思った。
毎度のことだと思った。

コメントを残す